20年くらい前にトカラ列島に行ったことがあります。
ゴールデンウィークで船内は満員。
寝る場所がなく、一晩中エンジンの音が鳴り響く船員用の食堂、そのテーブルの上で眠るという、大変貴重な体験をしてきました。
特に目指していた島もなく、適当に降りてみた島が小宝島でした。
20分も歩けば一周できてしまうような本当に小さな島で、海沿いに露天風呂の温泉と、島内に共同浴場があったのを覚えています。
これは現在でも変わっていないと思うのですが、とにかく島の人たちは、鹿児島からやってくる定期船を待っているんですね。
生活物資をすべて、この船が運んでくるのですから、当たり前です。
島で2泊のキャンプを楽しみ、帰る日、海がかなり荒れていました。
「今日は帰れないかも」と諦めかけていましたが、生活物資運搬の使命があるからでしょう。揺れに揺れながら定期船が着岸してくれました。
1週間に3回しか本土と物資のやり取りができないなんて、ちょっと想像できないでしょう。
トカラ列島はそういう島々なんです。